「ケンシロウによろしく」は、北斗の拳を愛読する主人公が独自の道を歩む異色のマンガ作品です。

10歳の時にヤクザに母親を殺された沼倉孝一が、愛読書『北斗の拳』の主人公ケンシロウに憧れ、復讐のためのトレーニングと読書を重ねて肉体を鍛え上げるところから物語は始まります。

脚本をバカリズムが手掛けるDMM TVオリジナル作品です。

復讐の機会をうかがいながらも、マッサージ技術で人々の悩みを解決していく姿が描かれています。

あらすじ

10歳の時にヤクザの木村に母親を奪われた沼倉孝一は、愛読書『北斗の拳』の影響を受け、復讐のためにトレーニングと北斗の拳の読書を繰り返し、肉体を鍛え上げていきました。

10年後、鍛え上げた肉体で木村への復讐を試みますが、漫画のように「北斗百裂拳」や「秘孔」は通用せず失敗。この体験から、沼倉は「相手を害することに特化したツボの知識」を得るには本物の技術が必要だと悟り、更なる研鑽を積みます。

それから数十年後、沼倉は国家資格を4つ持つ凄腕マッサージ師として、多くの人々の体の悩みを解決する存在になっていました。一方で、彼は復讐のために「沼倉流暗殺ツボ」の開発も続けており、再会した木村への復讐と、自らのマッサージ技術で人々を救う日々を送ります。

主な登場人物

沼倉孝一（ぬまくら こういち）/ 松田龍平

本作の主人公。10歳の時に母親をヤクザの木村に奪われ、『北斗の拳』のケンシロウに憧れて復讐のために鍛錬と漫画の熟読を重ねる。20歳で木村への復讐を試みるも失敗し、真のツボの知識を得るために更なる研鑽を積む。40代になる頃には4つの国家資格を持つ凄腕マッサージ師となり、その指圧技術で多くの人を笑顔にする一方、復讐のための「沼倉流暗殺ツボ」の開発も行う。

坂本里香（さかもと りか）/ 西野七瀬

交通事故で寝たきりになった父を持ち、指圧師を目指して専門学校に通いながら夜は風俗店で働いていた女性。客として訪れた沼倉の技術に感銘を受け、沼倉の弟子となる決意をする。沼倉の独特な言動や北斗の拳オタクぶりに戸惑いながらも、自身のマッサージ技術を向上させていく。

木村（きむら）/ 中村獅童

スキンヘッドのヤクザで、犬金組の次期組長候補から木村組組長になる人物。沼倉の母親を殺害した復讐対象。沼倉が研鑽を積んだ30年の間に胃がんを患い、除去には成功したものの脊髄にがんが転移して激しい腰痛に苦しんでいた。沼倉のマッサージ店に現れた時には余命数カ月と見られ、沼倉は絶望しかける。

まとめ

「ケンシロウによろしく」は、漫画『北斗の拳』への愛と現実世界を融合させた作品です。

主人公の沼倉孝一が、母親を殺されたという悲劇から始まった復讐の道が、意外にも人々を癒やす凄腕マッサージ師への道へと変わっていく展開は、北斗の拳ファンならずとも楽しめるようになっています。

『北斗の拳』の要素を随所に散りばめながらも、主人公が真のツボの知識を得るために国家資格を取得し、地道に研鑽を積む現実的なアプローチが作品の魅力を高めています。ぜひ、ご覧ください。