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伊賀市の高校から初のドラフト指名待つ 神村学園伊賀・西川篤夢選手

 23日に迫った今年のプロ野球ドラフト会議。夢の舞台に向け、生まれ育った三重県伊賀の地で指名を待つ、神村学園伊賀の西川篤夢選手を取材しました。

 お母さんの手料理が力の源。そんな彼が今年のドラフト候補・西川篤夢選手です。

 地元・伊賀市出身の西川選手は、50m5秒9、遠投110mと、高い身体能力を生かした守備と走塁が持ち味の内野手です。

 プロを目指し、夏の大会では木製バットを使用。チームは3回戦で敗れましたが、プロ12球団の注目を集めました。

 神村学園伊賀・硬式野球部の谷口哲監督は「夏、海星に負けた次の日から、1、2年生が誰もいないグランドで1人で練習している。そういう姿も見てきているので、自分で自分を高めていくという意識で本気で取り組める。そういうところが一番すばらしい」と評価しています。

 また、神村学園伊賀を今年3月に卒業し、現在は徳島インディゴソックスに所属している寺井広大選手は「西川とはよく自主練習を一緒にして、何かペアを組むってなっても普段僕は西川と組んでいて、練習もしてノックもバッティングも一緒にしてきたので、志望届を出す前から、西川選手がどんな感じの選手かは僕も知っていたので、どう成長したかも知っていたので、志望届を出すって聞いて、びっくりはしなかった」と、西川選手の実力を認めています。

 この日も、後輩たちとともに約4時間の練習を終えた西川選手。そんな彼には帰宅後の日課があります。

 「着替えたらすぐ、外に素振りに行きます」と話す西川選手。帰宅後すぐ向かったのは近くのゴルフ場の駐車場。そこでひたすらバットを振り、坂道ダッシュもします。

 駐車場を管理しているピアゴルフガーデンマネージャー・高原秀仁さんは「うちは駐車場が広い。あと坂道もあるんですね。『坂道ダッシュをしていいですか』『素振りをしていいですか』というのを、彼自身が挨拶に来て、許可を得に来ました。私は50歳過ぎているんですけど、若い子の生き生きとした顔を見ると、こちらまで嬉しくなりますし、あとは活力とか、エネルギーをもらっています」と話していました。

 西川選手は「ゴルフ場関係の10人近くは『夏の大会も見てたよ』と応援してくれたり『次でも頑張って』『応援します』とか、そういう風にけっこう色んな方が声をかけてくれるので、けっこう僕の後押しというか、僕も頑張ろうって思える。すごくありがたい」と身近な人からの応援への感謝を語っています。

 これまで伊賀市の高校からドラフト指名された高校生は1人もいません。

 新たな歴史をつくるべく努力を続け、運命の日を待ちます。

 谷口監督は「伊賀の子が伊賀の学校からプロに行くことで、色んな人にとっても希望になるのかなとも思いますし、野球少年の希望にもなるのかなと思うので、伊賀からプロっていうところで行ってくれたらすごく嬉しい」と期待しています。

 西川選手は「僕が伊賀からプロに出て、小学生だったり中学生に勇気を与えて、自分もプロに行きたいっていう子たちが増えてくれれば」と、意気込みを語りました。

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