3年生32人の思いをこめた2分間 宇治山田商・阪口主将の選手宣誓
6月17日、応募のあった26校のなかから、抽選で選手宣誓を引き当てたのは、去年16年ぶり、2回目の春の選抜甲子園に出場した、県立宇治山田商業高校の主将・阪口諒真さんでした。
抽選会から4日後、この日は練習試合。一足早く3年生が集まります。
阪口主将は「自分だけでは無理なので、3年生1人1人が何を伝えたいかを集めて、それをつなげていくかたちで、今、3年生だけで集まった。授業中でも時々、『選手宣誓どうしよう』っていうのを考えている」と話していました。
3年生の選手とマネジャー、32人の言葉で1つの宣誓文にするために、意見を出し合います。
抽選会当日までにはこんな裏話も…
3年生の小泉蒼葉選手は「最初は選手宣誓をしない、と言っていた。立候補しないという感じだったが、僕たちから『立候補した方が良い』という話も出て、すすめた結果、当たったので、僕たちは本当に嬉しかった」と、その時を振り返ります。
阪口主将は「緊張もあるし、開会式の翌日に試合があるので、選手宣誓をすると1回戦に集中できないと思った。そういう理由で最初は選手宣誓を遠慮した」と当初思っていたことを語りました。
3年生の部員から背中を押されて立候補した阪口主将。この夏、仲間と紡いだ宣誓文に3年間の思いを託し、開会式にのぞみます。
3年生の羽根俐琥選手が「みんなでキャプテンを支えて、ちょっとでもやりやすく、良い環境を全員でつくりあげられたら」と話すと片出紗楽さんも「三重県の選手たちの気持ちを背負って、代表として頑張ってほしい」とエールを送りました。
村田治樹監督は「気張らずにみんなの気持ちを代弁するという気持ちで、それを皆さんにお届けできるという良い役割だと思う。良い意味で楽しんでやってもらえたら」と話していました。
阪口主将は「3年生全員でチームを引っ張るということをやってきたので、3年生に感謝している。全員一人一人の気持ちをしっかり代表として、選手宣誓で皆さんに伝えたい」と意気込みを語りました。
そして迎えた開会式当日、約2分の宣誓文に野球のすばらしさ、そして、仲間への感謝の思いが詰め込まれました。
選手宣誓を終えた阪口主将は「100点です。自分なりにしっかり伝えたと3年生に言いたい。”甲子園で2勝”という目標を掲げているが、まずは初戦を全力で立ち向かいたい」と、この日の自分なりの評価と、大会への思いを口にしました。