近代日本画を築いた大観と春草 パラミタミュージアムで企画展
明治以降の近代日本画界をけん引してきた横山大観と菱田春草の挑戦の跡をたどる企画展が、三重県菰野町のパラミタミュージアムで開かれています。
明治時代、東京美術学校でともに学んだ横山大観と菱田春草は新たな時代にふさわしい日本画を模索し、明確な輪郭線を使わずに、色彩のぼかしで光や空気を表現する技法「朦朧体」を確立しました。
国内では当初、「朦朧体」に対して批判を浴びながらも、信念をつらぬき、近代日本画を築いた大観と春草。
会場では、作品68点が7つの章立てで紹介され、2人の挑戦の足跡を追うことができます。なかでも、横山大観の代表作「無我」は、「無」という捉えどころのない概念をあどけない子どもの姿で表現した大観の斬新な着想が光る作品です。
この企画展は、菰野町のパラミタミュージアムで前期と後期で一部展示替えを行い、11月30日まで開かれています。