祖父の姿をみて… 男性が多い職場に飛び込んだ若手女性営業社員
特集です。男性の職人さんが多い塗装業界で頑張る、21歳の若手女性営業社員を取材しました。
去年、三重県津市の短大を卒業し、市内の塗装会社「リペイント匠」で働く室澤依亜さん。
入社2年目の営業担当です。室澤さんの仕事は、住宅やマンションなどの外壁塗装、屋根塗装の提案から、現場管理まで幅広く関わります。
彼女がこの世界に入った理由・・・それは祖父の姿。室澤さんは「小さい頃、祖父が大工をしている仕事姿をみて、建築の仕事に興味があって、高校とか大学も建築系の勉強をしていたので、その延長という形で、この仕事をしています。一から自分で手がけて、それをお客さんに喜んでもらえるのが一番やりがいを感じます」と、仕事への思いを語りました。
ものづくりの世界をみて育った彼女が飛びこんだ営業の世界。実は、これまでこちらの会社には男性の営業しかいなかったため、社長は最初、長続きしないのではと考えたそうです。
社長の久保信也さんは「最初は途中ですぐ辞めちゃうかなと思っていたんですけど、ものすごい根性があって、大変な時でも社員たちに相談しながら乗り越えてきています。就職する際は職人志望だったのですが、管理の方で仕事をして欲しいということで、こちらの方に来たのですが、現場でたまに職人を手伝っている姿とか、本当にすごいなと思います」と、室澤さんへの印象について話しています。
現場は三重県内全域。移動は車です。
担当している現場を2日に一度訪れ、営業自ら下塗りやコーキングの場所などの施工状況を確認をしていきます。
現場で働く人たちについて「職人さんは怖いイメージがあったが、優しい方ばかりで、親方からはムロちゃんと呼ばれています」と微笑みながら語る室澤さん。職人さんとのコミュニケーションもしっかりと取れているようです。
短大では、建築を学んだこともあり、色選定に、価格の問題・・・色見本と実際の色では違いがあることから、自分でサンプルをつくって彼女なりの提案をすることも。
客の「思い」と職人の「こだわり」。営業はその間に立って“橋渡し”をする役目。社長は、常に相手のことを考え、相手の為に真剣になれる人になってほしいと話します。
最後に彼女にどんなところがやりがいかをたずねると「サポートしながら、お客様に喜んでいただけるように、自分ができることも考えたりして、完成したときに、お客さんから感謝されること」と笑顔で応えてくれました。