NEWS県内ニュース/詳細

扇子やうちわで涼を 豪商・長谷川家で企画展

 厳しい暑さが続く中、三重県松阪市を代表する豪商のひとつ旧長谷川治郎兵衛家で、扇子やうちわなどを通して涼を感じさせる企画展が開かれています。

 長谷川家は、伊勢商人の中でもいち早く江戸に進出し、木綿問屋として財を成した豪商のひとつです。

 暑さをしのぐだけではなく、絵画や和歌などが描かれることで美術的な要素も併せ持つ扇子やうちわから涼を感じてもらおうと開かれたもので、長谷川家に残る資料48点が展示されています。

 長谷川家の11代当主・定矩が病気の回復を喜んで詠んだ俳句を書いた扇子は、餅に関する品々を集めていた定矩らしく「長寿餅」の名が記されています。

 また、12代当主元収に嫁いだミツの嫁入り道具とされる打掛は、装飾の豪華さが目を引きます。

 松阪歴史文化舎の中戸弘美学芸員は「特に打掛は、素晴らしい刺しゅうがほどこされていて、檜扇といって平安時代に使われた扇も縫い込まれているので、そういったものも見てもらえれば」と話しています。

 この企画展「長谷川家で涼を味わう」は9月28日まで松阪市の旧長谷川治郎兵衛家で開かれています。

県内ニュース一覧に戻る

ページトップへ