ツキノワグマの希少動物指定を解除へ 捕獲は原則駆除に
クマによる被害が全国で相次いでいることを受け、三重県の条例で希少動物に指定されているツキノワグマについて、指定を解除することが27日開かれた県自然環境保全審議会の部会で承認されました。

これまで捕獲したクマは保護のため原則、山に放たれていましたが、今後は駆除されることになります。
環境省が去年実施した調査では、三重・奈良・和歌山の紀伊半島に生息するツキノワグマは468頭と推定され、40年前の約180頭から2倍以上増加しています。
紀伊半島のツキノワグマは、環境省や三重県の条例で希少動物に指定されていて、保護のため原則、捕獲したクマは山に放たれています。
しかし、昨年度、県ではツキノワグマの出没が過去最多となる162件確認されている上、人が襲われる人身被害が1件発生しています。

27日、有識者らによる県自然環境保全審議会の部会が津市内で開かれ、県の条例で希少動物に指定されているツキノワグマの指定解除と捕獲したクマについて原則、駆除する方針を明記した県の管理計画の最終案が承認されました。

県は来月に計画の最終案を県議会に示し、年内の策定を目指すことにしています。