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「かつて明和町に華やかな文化が」 平安貴族の暮らし 調度品など展示

 歴史資料や絵巻物を手がかりに平安貴族の暮らしを探る企画展が、三重県明和町にある斎宮歴史博物館で開かれています。

 平安貴族の暮らしを知る手がかりになるのは、当時の屋敷の様子と、そのなかで行われた行事が描かれた歴史資料や絵巻物で、会場には書物や調度品など43点が展示されています。

 貴族が住む「寝殿造り」の屋敷は柱だけでつくれていて壁がほとんどなく、年中行事などを行う際には、間仕切りや目隠しに使われる屏風(びょうぶ)や几帳などを取り払い、広い空間として使える自由度の高い造りでした。

 会場には平安時代後期の斎王が暮らした寝殿模型もあり、白を基調にした布が使われるなど、伊勢の神さまに仕えた斎王らしい清々しさが感じられます。

 また、三十六歌仙の一人で斎宮女御として知られる徽子女王(よしこじょおう)の肖像画には、現在の書道の道具と似た硯(すずり)や筆などが描かれています。

 斎宮歴史博物館の天野秀昭課長は「かつてここ明和町に都と同じような、華やかな文化が展開していたということも想像していただければ」と話しています。

 この夏季企画展「平安貴族のくらしを探る~いまとむかしはどう違う~」は斎宮歴史博物館で8月31日まで開かれています。

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