第110話　～奈良の心にふれる旅～

今回は奈良市で「奈良の心にふれる旅」。最初に訪れたのは、聖武天皇が建立した東大寺に対して、西の大寺として聖武天皇の皇女・称徳天皇によって創建された西大寺。度重なる火災や戦火によって建造物のほとんどを焼失しましたが、奈良時代創建当初の造形を伝える邪鬼像など数々の貴重なものを見せてもらいました。また、鎌倉時代に始まった巨大な器を使って行われる「大茶盛式」を特別に体験させてもらいました。

続いて向かったのは、書道関係者によく知られた筆や墨の老舗店「一心堂」。貴重な動物の毛で作られた筆や、高価な墨などを見せてもらいました。一心堂の向かいにある「今西本店」は、本格的な奈良漬の専門店。4年から8年、さらには10年と長期間かけて漬けられた真っ黒な奈良漬。他では味わうことのできない格別な逸品を食べさせてもらいました。

最後に訪れたのは、東大寺近くの日本庭園「名勝依水園」。江戸時代に豪商によって造られた前庭と明治時代に新たに造られた後園の二つの庭園。中でも後園は、東大寺南大門や若草山などを借景とした素晴らしい眺望があり、2人は借景を望む茶室で抹茶をいただきながら至福の時を体験します。