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●第五話 『本地垂迹とは』
      8月22日(土)21:00〜21:55放送 / 9月5日(土)21:00〜21:55再放送

 私たちは、なぜ、神にも仏にも手を合わせるのでしょうか。
 
 日本古来の神を祀る「神道」と、インドで発祥し、大陸より伝わった「仏教」。この二つの異なる信仰は、日本の国の成り立ちの中で、互いに影響し、調和していきます。これを「神仏習合」といいます。
 
 平安時代、「最澄」と「空海」という2人のお坊さんの出現で、神と仏の関係は、新たな形へと移り変わっていきます。それが、平安時代に生まれた「本地垂迹(ほんちすいじゃく)説」です。
 
 「本地垂迹」とは、日本の神々を「特定の仏」と結び付け、神本来の姿は「仏」であるとする仏教の考え方です。天台宗を開いた最澄が建てた比叡山延暦寺と、その延暦寺の守護神とされる「日吉大社」は、神と仏が共存する「神仏習合のかたち」が古くより見られてきました。平安仏教が生まれ、日本古来の信仰とも調和し、形作られ、広まっていった本地垂迹説、その「祈りのかたち」に迫ります。
 

[出演]
東儀 秀樹(雅楽師)
武 覚超
(天台宗総本山延暦寺長臈/比叡山救法寺住職)
宇代 貴文(比叡山延暦寺国宝殿 学芸員)
矢頭 英征(日吉大社 禰宜)
[ナレーション]
古舘伊知郎(フリーアナウンサー)