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●第7回 『祈りのかたち、神宮の建築』 

“古い形の古いもの”“新しい形の新しいもの”は多くあるが、“古い形をしながらも新しい”という、世界でも稀な木造建築―

20年に1度、伊勢神宮の式年遷宮は、おまつりとして新しい社殿に御神体を遷している。 神の社殿を造営すること、つまり神の住まいを新しく建て替えることが大きな事業となっているのだ。

その住まいは、総檜造り。緻密で、光沢や香りも高い檜の木材を使っていて、高床式で掘立柱の木造建築を建てている。

日本の古代建築とは―。日本の神社建築の中でも、最も古い形式とされる伊勢神宮、出雲大社、住吉大社。その形と由来を知る。

今年5月、遷宮が行われた島根県の出雲大社。大国主命をまつり、縁結びで知られる古い神社である。 伊勢神宮は20年ごとに遷宮を行うが、出雲大社は60年を式年として、遷宮を行う。 奈良県の纏向遺跡からは、伊勢神宮と出雲大社とよく似た形の建物が同じ敷地内から発見。なぜ、その形をしているのか、古い建築の形を探る。 20年に1度の式年遷宮によって、今に受け継がれてきた伊勢神宮の社殿。その木造建築のかたちには、古代の人々の祈りの心が込められていた。 それを1300年もの長きにわたり、人から人へと連綿と伝えられてきた。

古代の形はどのようにして現代に伝えられてきたのか。神さまの社殿を造るとはどのようなことなのか。 受け継がれる日本の心と形”をさぐる。

[出演]
 高松 伸(建築家) 小川三夫(元宮大工) 宮間熊男(元宮大工) 黒田龍二(神戸大学教授) 夢輝のあ