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悩みに寄り添う 三重いのちの電話
2022/05/23 18:54
新年度が始まって約2か月、慣れない環境で心の不調を感じている人もいるのではないでしょうか。2001年に開局してからこの5月で21周年を迎え、人々の孤独や不安に寄り添い自殺者を減らすための活動を続けている「三重いのちの電話」を取材しました。毎晩平均20人の相談者と向き合い、これまでに15万件以上の相談に応じてきました。国内の自殺者数は1998年以降、14年連続で3万人を超え近年は2万人余りまで減少していましたが、コロナ禍となった一昨年には11年ぶりに増加し現在も横ばいとなっています。三重いのちの電話でもこの2年間は「孤独を感じる」「経済的に苦しい」など相談の背景に新型コロナの影響が見られます。さらに近年芸能人が自ら命を絶ったと報道された後には相談内容も命にかかわるような深刻なものが増えています。自殺を食い止める最後の砦となっている、いのちの電話はすべてボランティアの相談員で構成されています。三重いのちの電話には現在55人の相談員が所属していますが混雑のため、鳴っているのに取ることができない電話も。相談員になるには、約1年半の研修を受ける必要があることなどから大きな課題となっています。