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川喜田半泥子のワンダーランド「千歳山荘」 狩野派の襖絵や杉戸など紹介

 三重県津市出身の実業家で陶芸家や芸術家としても知られた川喜田半泥子の「千歳山荘」に関する資料を集めた展示会が、21日から三重県総合文化センターで始まりました。

 半泥子が37歳の時に構えた「千歳山荘」は、洋風と和風の2つの館を中心とした広大な施設で、陶芸などの創作活動のほか、財界人や文化人らと交流するサロンとして楽しむ、まさに半泥子のワンダーランドでした。

 展示は「半泥子のワンダーランド千歳山荘」と名付けられ、 会場には半泥子と交流のあった狩野派の画家が描いた山水画の襖(ふすま)絵や、季節の花々が描かれた杉戸など、実際に使われていた建具が展示されています。

 また、市民がレストランや百貨店、音楽ホールといった都会的な文化に触れるきっかけとなった百五ビルや石水会館のパネルも展示され、半泥子が中心市街地の文化向上にも尽力したことがうかがえます。

 三重大学名誉教授の菅原洋一さんは「半泥子が実際にいろいろな物を作っていた時、彼自身が手掛けたものや目にし物を展示している。楽しんでほしい」と話していました。

 展示会は11月27日まで開かれ、呈茶が楽しめるコーナーも設けられています。

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