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●第6回 『神宮と音楽』 

 なぜ、音楽を神様に捧げるのでしょうか―  日本神話では、天岩戸に姿を隠した天照大神が、歌や踊りに誘われて岩戸を開いたとされています。 世の中に光を取り戻したのは、音楽と神々の笑いでした。

 「神様と音楽」のつながりは今も続いています。初詣の人々でまだ賑わう1月11日、伊勢神宮内宮では「一月十一日御饌」というお祭りが行われ、 日本古来の歌舞「東遊」が舞われます。神宮のお祭りには、音楽や舞がつきものです。

 神宮には雅楽部という神様専属のオーケストラがあります。約30人の神宮楽師が専任し、お祭りがあれば、神前で奏で、 日々は神楽殿で人々からの希望があれば、歌舞を奏でます。

 古くから伝わる歌舞はどのように伝えているのでしょうか。雅楽とはどのような音楽なのでしょうか。

 皇學館大学(伊勢市)では、神職を養成する神道学科が設けられ、神宮とはゆかりが深く、神宮楽師が指導している雅楽部があります。 雅楽部は昭和39年に創部で50年近い歴史をもつ。現在は1年生から3年生約30人が所属し、 月曜から土曜の夕方4時半から6時半まで練習を行い、週に2回、神宮楽師から直接指導を受けます。去年、雅楽部と東儀秀樹さんとの出会いがありました。 大学創立130周年記念の式典で、一緒に演奏するコラボレーションを行ったことをきっかけに、東儀さんは招聘教授となり、大学でも講義を行うように。 皇學館大学の若者は古来の音楽のどこに惹かれたのでしょうか。

 「神様と音楽」のつながりの中から見えてくる音楽の力を探ります。

[出演]
 東儀秀樹(雅楽師) 夢輝のあ