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●第3回 『神宮神田の一年』 

 毎日私たちが食べる主食・お米。このお米に対する特別な思いは、どこから来ているのか。そこには日本人がたどってきた長い道のりがありました。

 春まだ浅い2月17日、伊勢神宮では、重要なおまつりが毎年行われています。としごいのまつりといわれる「祈年祭」。

 『とし』とは、一年のこと。早くも春の耕作が始まるにあたり、五穀豊穣、豊かな稔りを神さまにお祈りするのです。外宮では午前4時に、天照大神をはじめ神々にお食事を供える「大御饌(おおみけ)の儀」が行われ、午前7時から天皇陛下の勅使によって、奉幣という布をお供えする「奉幣(ほうへい)の儀」が神職らによって厳かに執り行われます。

 そして、内宮でも行われ、引き続き2月23日まで、神宮に関わる125社すべての神社で祈年祭は執り行われます。五穀豊穣を祈って、あらかじめ祝う、予祝行事である祈年祭をはじめ、年間1500回を数える神宮のおまつりには、米作りへの畏敬の心が根元にあります。

 毎日食べても飽きないご飯。日々、口にする主食というのは、私たちが生きていく上で、最も大切なもの。お米の力が、日本人の暮らしと心、そして経済を支えてきました。  私たち日本人の食に欠かせないお米を、伊勢神宮はなぜ、古代から作っているのか。また、神様とお米は、どのような関わりがあるのでしょうか。

 神宮神田の一年を見つめ、そこに携わる人々の想いに触れ、改めて日本人とお米について考えます。

[出演]
山口 剛(神田作長) 石垣仁久(神宮司庁) 夢輝のあ

[主な取材先]
・御田植え始め式
・神宮神田・奉仕団による田植え奉仕作業
・伊賀・神戸神社
・神宮御園・成長した神田の稲
・抜穂祭
・神宮神田稲刈り
・神田・抜穂奉仕団・神宮農業館
・外宮・天皇陛下の御稲穂
・新嘗祭 内宮・風日祈宮