>>MTVトップへ >>エイガな日々 トップへ
« 家族の絆の可能性 | | Shall we 裁判チェック! »
2007年最初に観た1本 :2007年01月24日ショッキングでした。悪気はなくても、悪事に加担してしまっているような気分になってしまいました。
今年に入ってから、なかなか映画を観ることができなかったのですが、帰阪しているときに観たのが、「ダーウィンの悪夢」というドキュメンタリー映画です。
アフリカ・タンザニアにあるヴィクトリア湖に解き放たれた「ナイルパーチ」という外来魚が在来種を駆逐して増殖していったことがきっかけとなり、一見、豊かになったように見える湖畔の町に様々な歪みが生じていく様を描いています。
この「ナイルパーチ」という魚、ヨーロッパ諸国のほか、日本では「シロスズキ」として食べられている白身魚で、この魚の加工工場が湖畔につくられ、一大産業として発展し、町は潤っていきます。しかし、この恩恵を受けているのは、ごく一部の人だけで、仕事を求めてやって来た多くの人たちが職にあぶれ、エイズ、薬物に次々と命を奪われていきます。
さらに、衝撃的だったのは、ナイルパーチはとても高価なものなので、現地の人たちの口に入ることは一切なく、加工工場から出された骨と頭だけになった残骸を食べているのですが、その残骸を油で揚げようとしている女性の目が落ちてなくなってしまっているのです。うじ虫だらけの作業場で、女性は、アンモニアガスで目を失ってしまうのです。
さらに、ナイルパーチを空輸するパイロットを相手に、売春婦をしていた女性が、客の一人に殺されてしまいます。
生易しさなど、この映画には全くありません。この作品の中で、印象に残っているのが、売春婦の女性も、一晩1ドルで危険な夜警の仕事をしている男性も、そしてドラッグに手を染めた子どもたちも、口々に「勉強をしたい」と話していたことでした。
こんな悪夢のような現実の中でさえ、向上しようという思いをもっている人たち。そして、何か、いろんなところに歪みが生じ、歯車が狂ってきている、投げやりな日本。2007年最初から強力なパンチを食らった1本です。